2008年3月29日土曜日

株式45

=== 端株の発生 ===端株が発生するのは、株式の発行、[[株式併合]]または[[株式分割]]により一株の100分の1の整数倍に当たる端数が生じたときである(商法220条ノ2第1項)。ただし、定款により100分の1とは異なる割合を定めることも出来る(同条3項前段)。端数について端株原簿に記載しない旨を定款で定めれば、端株は発生しない(同条3項後段)。
=== 端株原簿 ===会社は、端株となるべき端数が生じたときは端株原簿に記載または記録しなければならない(同条1項)。端株原簿とは、端株主に関する事項を明らかにするために作成される会社の法定帳簿である。端株原簿には、端株主の[[氏名]]及び[[住所]]、端株主の有する端株の種類及び一株に対する割合、端株取得の年月日、その他の事項を記載する。
=== 端株主 ===端株主には、株主の権利のうち[[共益権]](会社の管理運営に参加する権利)は認められない。[[自益権]](会社から経済的利益を受ける権利)は一定のものが認められる(商法220条ノ3)。株式の消却・併合・分割又は[[株式交換]]・[[株式移転]]・[[会社分割]]・[[企業合併合併]]により株式又は金銭を受ける権利、[[残余財産分配請求権]]は全ての端株主に認められる。これに対し、[[利益配当請求権]]([[中間配当]]請求権)、[[利息]]請求権、株式の転換請求権、新株・[[新株予約権]]・[[新株予約権付社債]]の引受権は原則として認められるが、会社が定款で権利を与えない旨定めることができる。