2008年3月29日土曜日

株式5

==日本の店頭市場==なお日本の店頭市場は現在消滅している。これには以下のような経緯がある。
そもそも店頭市場とは取引所で扱わない証券の市場という意味である。日本では日本証券業協会が1963年以来運営してきた店頭登録銘柄制度がこれにあたる。店頭市場は証券会社間の相対取引が基本だが、店頭登録銘柄制度においては、1976年に発足した日本店頭証券(2001年にジャスダックに商号変更するとともに市場運営を日証協から受託)で、実質的に市場取引が行われていた。しかし店頭市場は、法律的には市場取引が行われている場所として長く認知されなかっただけでなく、機能としては取引所の基準を満たさない企業のための補完的市場の位置を与えられ、企業が成長するとともに取引所に企業が移る関係にあった。1998年の証券取引法改正では、店頭市場は店頭売買有価証券市場とされ、市場として取引所と対等の地位を与えられた。
しかし1999年以降、取引所側が相次いで新興企業向け市場を立ち上げると、その補完的機能においても取引所とまともに競合するようになった。そこで日証協では店頭市場の活性化のために、ジャスダック市場(店頭市場を2001年に改称)の取引所への転換を2003年に決定した。かくしてジャスダック市場は、2004年12月に[[ジャスダック証券取引所]]に改組され、それまで店頭銘柄とされていたものも、東京証券取引所など取引所の上場銘柄と同じく上場銘柄と呼ばれることになり、この結果、日本では店頭市場・店頭銘柄は消滅して現在に至っている。