2008年3月21日金曜日

先物10

=== 実物取引と清算取引 ===株式市場には、かつて長期清算取引があったが、この取引は個別株式の3ヶ月以内の3連続限月制の先物取引であった。現行の先物取引は、第二次世界大戦後のアメリカの制度を見習い、「実物取引」と「清算取引」の区分を踏襲しながら、清算取引については Futures を訳して「先物取引」と呼んでいる。
「実物取引」と「長期清算取引」の中間位置に存在したものとして、期日到来後も30日以内に限って受渡し又は差金決済を繰り延べることが可能な「短期清算取引」がある。日歩(又は逆日歩)とスワップ金利、取引所取引と相対取引、などの違いはあるが、類似の繰り延べ取引(ロールオーバー制度)として「[[外国為替証拠金取引]]」が存在する。
===証拠金取引===先物取引の一般的な特徴として「証拠金取引」が存在する。これは、購入もしくは売却する代金全額の現金は不要で、少ない[[証拠金]]を担保にして取引が出来るというものである。このため、[[株式]]の[[信用取引]]などと同じように、用意する現金に比べて大きな利益、大きな損失が生じやすく、投資額からみるとハイリスク・ハイリターンな取引であるといえる。先物取引に関して、想像以上の損失をこうむってしまう投機家が多いのは、このためである。投資額以上の損失を抱えることもある。