2008年4月2日水曜日

株式77

=== 日本 ===大戦後の恐慌、[[関東大震災]]、[[昭和金融恐慌]]([[昭和恐慌]])によって弱体化していた日本経済は世界恐慌発生とほぼ同時に行った[[金解禁]]と生糸などの輸出が落ち危機的状況に陥る。株の暴落により都市部では多くの会社が倒産し失業者があふれた。農作物は売れ行きが落ち価格が低下、冷害・凶作のために疲弊した農村では娘を売る[[身売り]]や[[欠食児童]]が急増して社会問題化。生活できなくなり大陸へ渡る人々も増えた。
国民が困窮する中、[[労働者]]や[[小作農]]の立場に立つ[[政党]]が,代表者を[[国会]]に送るようになり[[労働争議]]や[[小作争議]]が増え、政府は[[治安維持法]]を改めて最高刑を死刑にし、[[特別高等警察]]を全国に設置して[[社会主義運動]]の取締りを強化。
[[高橋是清]]蔵相による積極的な歳出拡大(一時的軍拡を含む)、円の[[切下げ]]、アジア貿易への依存、[[重工業]]化へ向けた官民一体の経済体制転換を打ち出す。安価な綿布や雑貨を大量に輸出して1930年代後半には世界に先駆けいち早く大恐慌前の水準を回復したが、[[ブロック経済]]政策をとる欧米諸国との[[貿易摩擦]]が起こった。この間にも[[財閥]]は産業界を支配し、利権を求めて政治や軍に対する影響力を強めた。その後も目白押しの大規模プロジェクトなどで経済的成長が図られたが、資源配分転換と国際協調を背景にした[[軍縮]]への軍部の抵抗を止められず[[太平洋戦争]]へと向かうことになる。